ウイズ理事長
知子さんのお部屋

「今、出会えた本」

「まだ、まにあうのなら~私の書いたいちばん長い手紙~」
著者:甘蔗珠恵子 発行:地湧社
3月9日の明治公園の「さよなら原発集会」に行く前に渋谷の丸善でたまたま目に入った本が、「まだ、まにあうのなら~私の書いたいちばん長い手紙~」でした。3・11以来原発に関する本を何冊も読んではいますが、これほどまで私の胸に深く刻まれた本はありませんでした。3・11から2年という年月が経過して、この本に出会えたのが遅かったのは私のアンテナが鈍かったのでしょう。でも、今出会えたことを大切に大切にしたいと思います。
本文の前の最初のページに「これは、活動とか運動などの経験もなければその術も知らない一人の母親が、思いあまって知人に書いた手紙です・・」とあります。
この本は、チエルノブイリ事故の1年後に書かれた一主婦の手紙で、原発をめぐる様々な深刻な課題について、人類と原子力は絶対に共存出来ないと、母親の「子どものいのちを守る」視点から厳しく書いてあります。
最初の出だしは「何という悲しい時代を迎えたことでしょう。今まで、自分の子どもに、ごく少量ずつでも、何年か何十年かのちには必ずその効果が表れてくるという毒を、毎日の三度、三度の食事に混ぜて食べさせている母親がいたでしょうか」とあります。

著者がこの本を書いた時はまだ3・11は起きておりませんでした。文章の途中に「アメリカでもソ連でもすでに大事故を起こしています。月に人が行けるほどの科学技術が進んだ国でです。どうして日本だけが安全だと、事故など起こりえないと言い切ることができるでしょう」とあります。
でも著者が心配したことが悲しいことに現実に起きてしまいました。収束がないまま、原因を追究しないまま、更に再稼働ありで進んでいるこの国は本当にどこへいってしまうのでしょうか。悲しい未来しかありません。
原子力文明から脱し、誰もが安心して暮らすことのできる世界を私たち一人ひとりの手で築いていくために必要なメッセージです。是非一読を!!

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