ウイズ理事長
知子さんのお部屋

映画「しわ」を見て


先日、立川で映画「しわ」を見てきました。
スペインの漫画を原作にして描いたスペインの長編アニメです。テーマは、認知症と終(つい)の住処(すみか)。人間だれもが無関心ではいられない「老い」・「認知症」、そして「家族」「友達」などがさりげなく、温かく描かれています。
主人公は、かつて銀行で支店長として勤めていたエミリオ。引退後アルツハイマーの症状が始まり、息子家族が在宅での支援の限界を感じ施設に入る。最初はルームメイトのミゲルを信用していなかったが、徐々に友情を感じていく。もう一人の重要な人物が、ルームメイトのミゲル。アルゼンチンからの移民で生涯独身。子供や家族がいないため、自分から施設に入る。ストーリーは、この二人の友情を柱に、少しずつ認知症になっていく自分と向かい合わなければならないエミリオの心の葛藤、苦悩、焦りなどを中心に施設にいる様々な老人たちの日々の暮らしを淡々と描いています。

最後の場面は、アルツハイマーの症状が重くなったエミリオの世話を焼きながらこれまでと同じように楽しそうに話しかけるミゲルの姿がある。エミリオはすでに外界の刺激に何の反応も示さないような状況だが、しかしミゲルはエミリオに向かって「ちゃんとわかっているさ。そうだろう」と呼びかけ、かすかに笑顔でうれしそうに反応するエミリオの顔があった。
この映画の監督は、インタビューで「年齢は肉体と精神を弱らせていくかもしれませんが、感情は決して鈍くならず弱くなることはないのです」と話しています。
いい映画でした。

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